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2021.11.28「美術館句会~俳人 大高翔さんをお迎えして~」レポート
§開催レポート§ 美術館句会 ~俳人 大高翔さんをお迎えして~
2021(令和3)年11月28日 10:00~12:00
松任中川一政記念美術館開館35周年記念「没後30年 中川一政展-二つの中川一政美術館交流展-」(2021.10.1~12.28)を会場に、俳人・大高翔さん(「藍花」副主宰・東京都)をお迎えして「美術館句会」を開催。昨年に引き続いての2回目となりました。
初めに、大高さんから「美術館句会」における俳句づくりのヒントについてレクチャーいただき、参加者は、担当学芸員の展示解説に耳を傾けながら、いざ館内を吟行。一政画伯の絵画や書などの作品や、愛用したマジョリカ陶器などからイメージをふくらませて句作し、一人一句を投句しました。
続いて、隣接する「松任ふるさと館」へ移動し「句会」体験です。講師の大高さんの進行で、互いによいと思う句を選び合う「互選」をし、選んだ句(特選、並選各一句)を順に読み上げる「披講」を行いました。すべての人が披講を終えると、多くの人から選ばれた句(得点句)に注目し鑑賞。その句を選んだ人が、選んだ理由や感想を述べ合った後、作者が「名乗り」をして句の背景を語りました。大高さんから一句一句講評をいただき、大高さんの特選に選ばれた方には、記念品として美術館所蔵作品カタログが贈られました。
大高 翔 特選 三句 一政の赤りんりんと冬薔薇 一穂 薔薇を挿すマジョリカ壺の不等形 稔
得点句 寒昴絵筆は過去を削ぎ落す かんな
冬の日の山描かれて脈打てり 翔
すべての句はこちら(「美術館句会~俳人大高翔さんをお迎えして~」2021俳句一覧)をご覧ください。
今年の「美術館句会」も、一政作品と俳句とが織りなす世界を楽しむひと時となりました。互いの俳句を味わうことにより、様々な視点や感性に触れることができ、一政作品の魅力の再発見にもつながったのではないでしょうか。
松任中川一政記念美術館 学芸員 徳井静華
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館内を「吟行」中
隣接する松任ふるさと館にて「句会」
特選の方へ記念品の贈呈
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