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お知らせ

2020.10.19 0歳からの家族鑑賞会「ミュージアム・スタート」レポート

 

§開催レポート§

0歳からの家族鑑賞会「ミュージアム・スタート」 

 

と き:2020(令和2)年10月19日 (月曜・休館日)

①10:00~ 4組8名、②10:30~ 4組12名、③11:00~ 5組12名
参加者:13組32名(子ども(0歳4か月~2歳5か月)13名、大人19名)

 

  なかなか美術館へ行けないという子育て世代のご家族に、お子さんと一緒に美術館を楽しんでもらいたい、お子さんの「美術館デビュー」を応援したい、そんな思いで2017(平成29)年から始めた0歳からの家族鑑賞会「ミュージアム・スタート」。講師に、NPO法人赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会代表理事・冨田めぐみさんをお迎えしての鑑賞会は、お子さんの年齢に応じた美術館の楽しみ方を知り、アートをとおした家族のコミュニケーションを体験する機会となり、毎年参加者から好評を得ています。

 

 4年目の今年は、新型コロナウィルス感染症対策のため、家族ごとに30分という短時間での開催としました。(例年は、小学生までのお子さんとそのご家族を主な対象とする日曜日と、未就園の乳幼児とそのご家族を主な対象とする月曜日の2日間開催とし、1回あたり10家族程度、1時間から1時間30分のプログラムで実施しています。)
 参加するご家族は、事前にガイダンス動画として、赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会のYouTube「子どもの「すてき」をみつけるアート鑑賞ガイド」を視聴して、当日来館。初めに、講師の冨田さんと安心して楽しむポイントを再確認してから、家族ごとにお子さんの様子や反応に寄り添いながら館内を巡りました。保護者の方からお子さんの様子などについて話していただき、それに対して講師が月齢・年齢に応じたアドバイスをし、学芸員からは展示解説を行いました。
 最後に、お子さんがよく観ていた作品の前で、家族で写真撮影(普段、作品撮影はNGです)。この写真は、鑑賞会終了後、メールにて、講師からのメッセージと美術館から作品解説を添えて参加者へプレゼントしました。

 

 参加されたご家族から寄せられたコメントをご紹介します。

●なかなか赤ちゃんを連れて美術館に行くことが難しい中で、家族で大変楽しく鑑賞できました。0歳からでもちゃんと絵をひとつひとつ見つめている我が子を見て、これからもアートに興味を持って欲しいなぁと思いました。

また息子が少し大きくなったらぜひ美術館へ立ち寄りたいです。
(Kさん、男の子(0歳7か月)好きな作品:椿(岩彩/1978年)

 

●貴重な体験をありがとうございました。(娘は)器に1番反応していましたが、色使いが鮮やかでダイナミックな絵にも興味を示していました。
娘がもう少し大きくなった時にもう一度、中川一政記念美術館へ行って、また違う反応も見てみたいと思います。
(Mさん、男の子(0歳11か月)好きな作品:唐津花入(1983年)

 

●子どもも緊張しながらも、じっと作品を見るなど興味を示し楽しんでいたと思います。そんな子どもの姿を見て親の私も刺激を受けました。わかりやすいカラフルなものだけでなく、文字やいわゆる渋い色彩のものにも目をとめているのが驚きでもあり興味深かったです。
講師の冨田さんや美術館の方の説明もわかりやすく、行く前は少し不安でしたが子どもとの楽しみ方がよくわかりました。時間の都合上鑑賞が駆け足だったのが心残りだったので、また家族で伺いたいと思います。
(Sさん、女の子(1歳5か月) 好きな作品:阿吽(岩彩/1983年))

 

●私自身が学生時代に油絵、美術教育を学んでいたので、よく美術館に通ったものですが、娘が歩き回りたい年頃になり、以前よりは遠慮して足が遠ざかっていました。今回このような機会に娘と一緒にアートを楽しむことができ、とても楽しい時間を過ごせました。初めて見るものでも、一生懸命自分の知っているものと関連付けたり、知っている言葉で表現したりする娘の姿に驚きと成長を感じました。もう立派にアートを楽しんでいるなと。
今後は少しずつ、一緒に美術館に行きたいと思います。
(Aさん、女の子(1歳9か月) 好きな作品:マジョリカ壺)

 

●予想どおり(子どもは)じっとしていられずにヒヤヒヤしていましたが、イヤイヤ期も受け入れつつ、あたたかく迎えてくださりありがとうございました。
家でも陶器に興味を示しており、作品として鑑賞ができるほどに興味があることに、親子共に気付くきっかけとなりました。参加できてよかったです。
(Kさん、男の子(1歳11か月)好きな作品:陶器作品)

※コメントは抜粋し、一部、内容を変えずに調整させていただきました。

 

 今回の鑑賞会は短時間の開催となりましたが、参加されたご家族には概ね楽しんでいただけたご様子、嬉しく思っています。ご心配も多い中、ご参加くださったこと、事前の動画視聴やフォローアップメールへの返信など、今年ならではの取り組みにご協力いただきましたことにも、心より感謝申し上げます。
そして、講師の冨田めぐみさんには、多くの制約がある中、様々な工夫やご提案をいただき、無事に開催できましたことを、この場を借りてお礼申し上げます。
今回の反省点などを踏まえつつ、次回、よりよい鑑賞会でまた皆さんとお目にかかれることを楽しみにいたしております。

 

松任中川一政記念美術館 学芸員 徳井静華

①講師・冨田めぐみさん(NPO法人赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会代表理事)によるガイダンス

 

 

 

 

②展示室にて家族ごとに鑑賞

 

③ご家族から、お子さんがよく見ていた作品やその様子について伺い、講師からアドバイス。

 

 

 

〇お知らせ〇

「0歳からのアート鑑賞~松任中川一政記念美術館へ行ってみよう!」公開

 美術館では、NPO法人赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会の協力を得て、これまでの家族鑑賞会で多くの小さいお子さんが興味を持つ作品をピックアップして紹介する動画「0歳からのアート鑑賞~松任中川一政記念美術館へ行ってみよう!」を制作しました。現在、美術館ウェブサイトにおいて公開しています。(以下のリンク及び白山市公式YouTubeチャンネルでもご覧いただけます。)

●松任中川一政記念美術館 YouTube →→→
●白山市公式YouTubeチャンネル

   URL:https://www.youtube.com/channel/UCKLcX3okqW9fbCOsyz3zOdg

 

 脈動が聞こえてきそうな大作「駒ヶ岳」や、生き生きとしてユーモアも感じられる「大器晩成」など、小さいお子さんにも人気の4作品を、子どもたちの反応やご家族のコメントを交えて赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会の冨田めぐみさんが紹介しています。
 コロナ禍の中、家庭で過ごす方も多いことと思いますが、動画視聴をとおして、小さいお子さんと一緒に中川一政作品に触れてみませんか。そして、いつか是非、美術館で本物の作品との出会いを楽しんでみてください。

 

 
動画「0歳からのアート鑑賞~松任中川一政記念美術館へ行ってみよう!~」(7分49秒)
制作:白山市立松任中川一政記念美術館
協力:NPO法人赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会

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